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2011年5月29日 (日)

さざなみのみなもと

我が子の誕生日に来てくださったお義母さまが、
帰ることになった。

今日は、生憎の雨――。
「だいじなお孫ちゃんを雨にあてたくない」
という理由で、一緒にいる時間が削られていく。

それでも傘を持って我が子を抱いて、
お見送りに出た。

我が子は始終、不機嫌だった。
いざ、バイバイするだんになって、
我が子は手をふることもできなかった。

我が子を抱っこしての帰り道、
我が子は私の肩に顔をうずめて静かになってしまった。



生田「どうしたの? 眠くなっちゃった?」


首を振る我が子。



生田「ねえ、ママのこと好き?」

我が子「しゅき」


と、我が子は低い声でボソッと言った。



生田「パパのこと好き?」

我が子「ぱぱしゅき」

生田「横浜のじーじ好き?」

我が子「うん、じーじしゅき」

生田「横浜のばーば好き?」

我が子「よこはましゅき」

ちょっと、混乱してきたなー、と思いながらも、
我が子に聞いてみる。


生田「福島のばーばのことすき?」

我が子「ふくし、ばーばしゅき」

生田「みんなのこと好きなんだね」

我が子「うん、しゅきー」

生田「みんなもね、君のこと大好きなんだよ。
    だからね、またみんなで遊ぼうね」

我が子「うん」


肩の上、我が子がこっくりとうなずいた。

この寂しい気持ちは、誰かを好きだから生まれる気持ち。

誰かの存在が自分の心の湖にさざ波を立てることがあっても、
それが耐え難い大波になったとしても、
その気持ちがやってくる源を知れば、受け止められると思う。

生まれくる気持ちの意味が少しでも伝わればと思う。

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