母子文通
避難所の生活をお義母さんが時折メールしてくれる。
温かいものが食べられた。
買い物にいくことができた。
お風呂に入れた。
当たり前にできていたことが、
今はすべて、「ありがたいこと」だった。
大変なはずなのに、相変わらず
心配をかけるようなことは一切書かない。
「欲しい物はありますか?」と尋ねても、
みんなが良くしてくれるから大丈夫だという。
東北の方々は、ほんとうに人がいい。
自分より辛い人がいるからと、すぐ遠慮する。
「それでもなにか欲しい物は?」としつこく聞いていたら、
「なにか考えておきますね」と返事が変わった。
主人「美和さんは俺にできないことをしてくれてる。
ありがとう」
生田「いえ、こういう時は娘の出番なんですよ、たぶん」
「遠慮させちゃならんぞ!」と心に言い聞かせる。
明日もメールするのだ。
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