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2011年4月 5日 (火)

きざし

4月4日、東京電力は汚染水を
海へ意図的に排出してしまったと言います。

「東電は」という主語で私たちは受け止めるけれども、
世界から見れば、主語は「日本は」なのだと思います。

魚のこと。
漁師さんのこと。
生体濃縮のこと。
世界的サーフィン大会も行われる、
うつくしい福島の海のこと。

またひとつ絶望を、
みんなが抱えてしまったような気がします。

でも、まだ戦いは続くのです。
実験場のようになってしまった日本という箱庭で
不安に心を犯されながらも、
私たちは、日常を取り戻そうと、
少しでも明るい未来をつくろうと、足掻かねばなりません。

だからこういうニュースに胸が熱くなります。

アクアマリンふくしま電力復旧

現場でがんばっている人たちがいる。
瓦礫のようになってしまったふるさとで、
新しい家を、職場を、町を暮らしを、イメージしている人たちがいる。

そのイメージが人々を前に向かせて、つき動かしてる。

だから、どんなに奪われても、
絶望に心の全部を明け渡しちゃダメなんです。

自分の意思で、心を守る。
まわりのひとの心の重荷も分かち合う。
そして、この手で新しくできることはあるのだと信じて、
足掻きたいのです。

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