よし、今日も!
ボートを漕いでいたら、
青と緑の輝くような色彩がよぎっていった。
「カワセミだ!」
道ばたで、急に泣き出してしまった赤ちゃんを
必死にあやしていると、声をかけられた。
「お母さん頑張ってるわねえ!」
突然の雨、傘のない私たち親子を、
気遣ってくれた人がいた。
「僕、おくりますよ!」
早朝のドライブ、紫から薄紅へと染まっていく
山々の影に、声もなく見入っていた。
「近くで見ると、大きいもんだよなあ」
まだ言葉を話せず、
思うように遊びたい気持ちを伝えられない赤ちゃんに、
近所のお姉ちゃんがボールを持ってきてくれた。
「このボール、音がするんだよ!」
指一本動かせないほど疲れ果てた夜、
倒れた私の背中を、覚え立ての歌を歌いながら、
赤ちゃんがトントンしてくれた。
「たーたん、おたたをたたたまとー!
とんとんとんとー とんとんとー♪」
いつだってわかってる。
私は、多くの存在に支えられて歩いてる。
誰だって、そうなんだ。
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