季節限定魔法
弘明寺の夜桜を見てきました。
雨がぱらついていましたが、多くの人が夜桜を楽しんでいました。
あかちゃんをだっこして川沿いをのんびり歩いていると、
「せっかくの夜桜なのにねえ。寒いでしょう?」
「かわいいねえ、何歳?」
と、ちょくちょく声をかけていただきました。
雨のせいで混雑する喫茶店では、
みなさんで席を譲り合っていたりと、
肌寒い中にも、人の温かさを感じる楽しいお花見でした。
いろんなものが溢れてしまって、
みんながそれぞれの価値観に引き裂かれて
孤立しているこの世界で、
桜というひとつの存在を、みんなで「綺麗だね」なんて言って、
ビールを飲みながら見上げて、
同じ気持ちで寄り添っていられるのは、
この時期限定の魔法のようなものだと思います。
毎年、ありがとう桜さん。
それにしても大岡川の桜は見応えがありました。
藍色に沈む町の中に、ほんのりと浮かび上がる柔らかい桜色の輝きは幻想的です。
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