秋のミステリー ~消えた携帯! 秋の味覚に隠されたタイム(セール)トリック!~
「あった!」
と、探していた携帯電話を手にして、違和感を感じた。
「ここに置いたかしら?」
どこかに置き忘れていたのを、主人が拾ってくれたんだろう。
そう思い、その時はそれで終わりだった。
だが数日後――。
思わぬところから事件は発覚する。
「あ、こら!」
少し目を放した隙に、
うちの赤ちゃんが携帯電話を手にしていたのだ。
しかも、今まさに、誰かに電話しようとしている!
「お母さんのだから返してね」
「だあー!(怒)」
と、取り上げて、すぐに電話先を確認すると、そこには――。
「松茸ってダレ!?」
と、叫ぶと同時に、脳裏によみがえる事件の断片。
さかのぼること一週間前。
主人が、松茸を買ってきてくれた。
何故か、タイムセールで千円だったという。
そして、せっかくだからと主人自ら、
松茸のさかむしに挑戦した。
なんだか赤ちゃんも食べたそうだったので、
少し分けてあげると、うれしそうにもぐもぐ食べていたっけ。
おいしかったなあ。
両親に、そのことでメールを出した。
その際、「松茸」と何度か打ったので
「ま」の先読み変換で、「松茸」が出るようになった。
そして数日前。
携帯電話に感じた、あの違和感……。
もしかしたら、赤ちゃんが携帯電話を見つけ、
遊んでボタンを押しているうちに、電話登録画面になり、
これまた遊んでいるうちに、名前入力画面になり、
さらに「ま」を押して、「松茸」を変換し、
そのまま登録完了してしまったのではないか――?
「そうなのかな?」
「だあ~(ソレ、貸して~)」
これはあくまで、私の推理だ。
真相は闇の中……。
ちなみに松茸は国産ではなく、カナダ産だったそうだ。
だから千円か!
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