2℃の距離感
子供の頃、平熱が35℃代の子がいた。
プールに入って良いかどうか、健康状態を確認するため、
小学生の時は毎日のように体温を測っていた。
体温表を見せ合って、誰それは高いだの低いだの話した。
一夏という長期にわたって、
体温計による測温という客観的なデータを元に、
自分や友人の体のことを観測出来るのが面白かったのだろう。
体温表は、まるで自分たちの観察日記だった。
平熱35℃代の子と出会ったのもそんな頃だった。
その子にとって、37℃は高熱だったに違いない。
――なんてことをぼんやり考えていた三日間だった。
平熱36.2℃の私が、
最高瞬間高熱、39.8℃をマーク。
死ぬかと思った。
これで二つの病院で診察していただいて、
インフルエンザじゃないというのだから、
まぎらわしい風邪だ。
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