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2008年9月28日 (日)

ゆるやかにひきよせよう

我が子をはじめて抱いたとき、
「わたしのあかちゃん!」と叫んでいた。


080928

その小さな口に乳を含ませることができたとき、
母になった事実に体が震えた。

まだ陽の光を知らない黒目がちな神秘的な瞳で、
まわりをゆっくり見つめている我が子を見て、
自分の寿命を超えた未来に思いをはせた。

そして、私は、
この子を置いて確かに死ぬのだと――、
そう考えて、愕然とした。

自分に許された寿命、
その時の長さではけして届かない何十年か先の未来。
そんな未来が、必ずやってくるのだ。

親になって、わかった。
自分の手の届かない未来が、今はこの手の中にある。
だから、すべての親は、きっとこう思うだろう。

我が子の人生が、ぜったいに幸せであるように――と。


この足下に流れる時の行き先。
それが、成長した我が子が暮らす遠い未来につながっている。
今ある、この時は、未来と緩やかに関連している。

ならば今という時を家族そろって楽しく生きていこう。
きっとそれが、子供たちの楽しい未来を形作る、
一助となるはずだろうから。

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