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2008年8月 4日 (月)

夫婦レベル6

これは少し前のお話し。
来月に出産予定日を控えた、5月のある日のこと……。


主人「美和さん、散歩いきましょう!」


と、突然、主人が言い出しました。


主人「安産には適度な運動が必要なんでしょう?
    大丈夫。久しぶりに、ふたりでゆっくり歩こうよ」


主人は、新しい土地に来たばかりの私のことを
気遣ってくれたようでした。
なんて優しいんでしょう!

さっそく主人の案内でお散歩へ。
そこは田んぼが広がるのどかな風景でした。


主人「ここら辺はよく歩いたなあ」


と、目を細める主人。
ここは主人が幼少時代を過ごした土地なのです。


主人「浜っ子の美和さんから見たら、なんにもない田舎でしょ?」


生田「横浜っていっても、
    私が育ったのはそんなに都会じゃない所ですよ。

    畑もいっぱいありましたし。
    子供の頃は、虫取りやザリガニ取りしましたもの」


緑も水もきれいな田舎道を手を繋いで歩いていると、
子供時代が思い出されます。


生田「あ、カエル!」

主人「いっぱいいるよ。もっと川の方いこうか?」

生田「はい!」


カエルやトンボに感激しながら川をさかのぼっていくと、
すぐに、ちょっとした山に入ってしまいました。

道の先はうっそうとした緑に覆われています。


生田「そろそろ戻りましょうか?」


主人「そうだね。


   じゃあ、山入ろうか


生田「え?」

主人「大丈夫、大丈夫!
    来た道戻るより、絶対こっちの方が近道だから。
    いや、この道も、久しぶりだなあ……」


と、嬉しそうに歩き出す主人。
しかし……。


主人「意外にかかるなあ……


生田「あなた……。私、トイレに……」


実は妊婦さんはトイレが近いのです。


主人「そうか。


   じゃあ、そこらへんで

生田「はいっ?!」

主人「大丈夫、そこらへんなら誰にも見られ……」


と、ふいに言葉につまる主人。
不思議に思って、主人の見ているそこらへんの茂みを見ると、
そこには……。



生田「な、なんでこんなに

    鳥の羽が散乱してるんですかっ!?

主人「やられたんだろうねえ」

生田「な、なにに!?」




主人「そりゃあ、ナニカに……




ナニカって! あなた!


この鳥の羽自体、


けっこう大きいんですけど!



主人「急ごうか」

生田「はいいっ……!」


家路を急いでいると、ようやく道が開け人里に。
きれいな小川にかかる橋の前で、主人が言います。


主人「ほら、そこの橋を渡ればすぐだから」

生田「本当?」


喜ぶ私。




主人「だから、いいかい?美和さん。


   くれぐれも俺が足を置いてる、


   このへんに足置いて渡ってね




あなた!


あなたが足を置いてる


以外の場所、


穴だらけなんですけど!


そんなこんなで、なんとかおんぼろ橋を渡り、
無事、帰宅。


そして翌日――。
なんと、まさかの陣痛で、そのまま出産!
助産師さんにも「たいへんいいお産ですよ」と
言われるほどの安産でした!


主人「俺の散歩が効いたんだねえ」




いいえ、あなた!


あかちゃんが


「いま、生まれとかないと、


 ヤバイかも!」


って、思ったんだと思います!



主人の大丈夫は、だいたい大丈夫じゃないけれど、
結果として安産になるあたり、
とっても主人らしいなあ、と思ったのでした。

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